妊娠中でできる仕事は?そもそも雇ってもらえるの?
妊娠が発覚するとうれしいと感じる一方で、今後の生活について不安を抱いてしまう方もいるのではないでしょうか。妊娠は、今までの安定した生活スタイルを大きく変えるできごとです。
とくに金銭面では、妊娠中の医療費がかかったり出産準備品を買いそろえる必要があったりと、なにかとお金がかかります。
そんなとき「妊娠中に少しでもお金を貯めたい」「動けるあいだに稼ぎたい」と考える方も少なくありません。しかし妊娠中はできる仕事が限られてしまうため、ポイントを押さえて効率的に仕事探しをする必要があります。
そこで本記事では、妊娠中でもできる仕事の種類、職探しのコツや働く際の注意点などを解説します。妊娠していてこれから仕事を探したいという方は、ぜひ最後まで読んでください。
妊娠中でもできる仕事5選
まず前提として、妊娠中に長期での仕事を探すのは難しいのが正直なところです。
企業側も社員を雇うのにお金や時間、コストがかかります。急な体調不良による欠勤や退職のリスクがある妊娠中の女性を、わざわざ採用する会社は多くありません。
また自身の体への負担を考えると、通勤距離が長かったりフルタイム勤務だったりという仕事は不向きといえます。
基本的には、座り仕事×短期間の仕事がおすすめです。また、短期募集が多い仕事は以下になります。
- 事務系
- 受付
- コールセンター
- アンケートモニター・ポイ活
- 在宅ワーク
ここでは座ってできる職種や在宅ワークも視野に入れて、1つずつみていきましょう。
事務系
事務系のオフィスワークは主に座り作業のため、妊娠中でも働きやすいです。とはいえ、ひと言で事務職といってもさまざまなジャンルがあります。
例えば、よく目にする「一般事務」は、書類作成や電話応対、データ入力など幅広い業務内容に対応する仕事です。他にも営業のサポートを行う「営業事務」、海外と取引をする「貿易事務」などがあります。
パソコンスキルを身につけていたり、簿記や英語系の資格を持っていたりする方には、経理事務や外資系企業で働くことも可能です。
受付
来訪者の応対や電話・メール対応などがメインの仕事となる受付業務。企業系ビルの受付であれば、会議室の予約なども業務に含まれます。
専門的な知識や求められる資格・スキルがほとんどないので、気軽に応募しやすい人気の職種です。人とコミュニケーションをとる仕事でもあるので、話をするのが好きな人・明るい性格の人に向いています。
ただし1つ注意点を挙げるならば、つわりなど体調が安定しない時期にはじめるのは避けましょう。基本的に少人数体制の職場なので、急な欠勤にフォローができない場合があります。安定期に入り、自分の体調とよく相談して大丈夫そうと思えたら検討しても良いかもしれません。
コールセンター
電話やメールで問い合わせ・クレーム対応を受けるコールセンターの仕事は、慢性的な人手不足から短期での募集数が多いのが特徴です。残業時間が少なく業務時間の融通がききやすいので、無理のない範囲で働けます。
しかし、気になるのはやはりクレーム対応。コールセンターで働く限り、クレーム対応は切っても切り外せない存在です。
電話越しでは相手に妊婦だということは伝わらず、クレーム対応が多くなるとストレスの原因になりかねません。手に負えない内容は管理者に引き継げるかなど、事前にフォロー体制を確認しておくことをおすすめします。
扱う商品や職場によってクレーム対応の質が変わるから、入社前にチェックしておこう。
アンケートモニター・ポイ活
自宅で、かつスマホで手軽にはじめられるアンケートモニターやポイ活。実際に使用した物の感想やレビューを書くと報酬がもらえるというものです。
1回あたり約30円〜200円と単価はかなり低いですが、スキマ時間にコツコツこなすと、ある程度まとまった金額を得られます。新しい物やトレンド好きの方には、商品モニターが向いているかもしれません。
報酬はポイントで支給された後、現金化したり電子マネーとして使えるパターンもあります。
在宅ワーク
体調面の不安を考えると、やはり在宅ワークが一番安心して働けるのではないでしょうか。在宅ワークときくと「内職」のイメージがあり、シール貼りやアクセサリー作りなどが有名です。
しかし、内職は1個あたりの単価が1円未満と低く、かなりの量をこなさなければ稼げません。そのため、モチベーションの維持が大変です。
最近はパソコンやスマホを使ったデータ入力、会議や動画内容の文字起こしなどが人気どころ。テーマに沿って記事を書くWebライティングは1記事あたり3,000円前後が相場(案件によって変動あり)で、比較的稼ぎやすくおすすめです。
妊娠中でもできる仕事の特徴
妊娠すると多くの人が悩まされる「つわり」。乗り越えるには、周囲のサポートと体に負担がかからない職場環境が欠かせません。新しく仕事をはじめるなら、以下の点を事前に確認しておきましょう。
- こまめに休憩をとりやすい
- 突発的な休みに対して柔軟に対応してもらえる
- ストレスが溜まりにくい
妊娠中の体にとってこうした環境がいかに大切か、詳しく解説します。
こまめに休憩をとりやすい
妊娠中はお腹が張って疲れやすいです。そのため、お腹の張りに気づいた際、すぐに休憩ができる職場が理想的です。
またつわりを乗り切ったとしても、今度はお腹の膨らみによる低血圧が心配されます。低血圧の状態になると急なめまいや立ちくらみが起こり、安静状態を保たないと回復できません。
うつ伏せになって座れる場所、少し横になって休めるところがあると安心です。
突発的な休みに対して柔軟に対応してもらえる
急な欠勤をこころよく捉えてくれる職場はあまりありません。かといって、妊娠中のつわりや体調不良は自分でコントロールできるものでもありません。
そんな悩みには、仕事探しの段階である程度大きい規模の企業を選ぶと良いでしょう。勤務スタッフが多い・妊娠中の社員が在籍している、といった会社であれば、急に休むことになったとしてもフォロー体制を整えられます。
ストレスが溜まりにくい
まったくストレスを感じない職業は多くありません。仕事をするうえで多少のストレスを感じてしまうのは、仕方がないことだと割り切るのも大切です。
しかし、妊婦がストレスを溜め込むとお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼします。「早く働きたい」と焦って就いた職だと、その仕事自体がストレスになってしまう可能性があります。
通勤距離や業務内容を含め、自分にあった無理のない条件で仕事探しをしましょう。
妊娠中に働くメリット
妊娠中に働くメリットに、以下のようなものがあります。
- 気分転換になる
- 適度な運動になる
- お金を貯められる
妊娠中で仕事をしていないと、日中はずっと家で過ごすことになります。家にこもって10ヶ月間すごすより、適度に外へ出て人に会うほうが、気分転換や心の健康につながるでしょう。
また体重管理の観点から、医師に運動不足を指摘される妊婦さんも少なくありません。通勤がちょうど良い運動となり、体重の増加や足のむくみ対策につながるケースもあります(満員電車はNG)。
しかし、働くことの大きなメリットはやはり経済的な面でしょう。産休育休中は収入が減るのに対し、なにかとお金がかかります。体調がよければ、今のうちにお金を残しておくことで、後々「頑張って良かった」と思える日が来るはずです。
妊娠中でも雇ってくれる会社はあるの?仕事探しの方法とコツ
正直に述べると、妊娠中に仕事を探すのは簡単ではありません。体調が優れず欠勤がかさなり、結局は急な退職となってしまうケースを考えると、会社側もなかなか採用しづらいのが現状です。
しかし、お腹のふくらみが目立たない時期なら、無理のない範囲で働ける単発・短期の仕事が見つかる可能性があります。
例えば、
- マザーズハローワークで求人を探す
- 求人広告で単発・短期バイトを探す
- 知り合いに仕事を紹介してもらう
- クラウドソーシングサイトで在宅で働ける仕事を探す
など、妊娠中の仕事の見つけ方もさまざまです。
ここでは、それぞれの仕事探しの方法やコツについて説明します。
マザーズハローワークで求人を探す
マザーズハローワークとは、子育てと仕事の両立を目指す人向けの就職支援施設です。全国21ヵ所(※2019年時点)に設置され、一般的なハローワークと同じく相談や求人紹介を行っています。
「マザーズ」という名前ですが、妊婦や父子家庭の父親など子育て層の方であれば誰でも利用ができます。妊娠中でも働ける仕事があるかどうか、1度窓口で聞いてみるとよいでしょう。
求人広告で単発・短期バイトを探す
求人数が多いことで知られている、単発や短期のアルバイトもおすすめです。しかし、妊娠中でも雇ってくれるかどうかは会社の考え方次第。自分を雇うメリットや強みを人一倍アピールして、条件の見合った仕事を見つけることが大切です。
また、面接時に妊娠中であることを担当者に伝えておくと、後々のトラブル回避につながり安心です。
知り合いに仕事を紹介してもらう
知り合い経由で仕事が見つかったという体験談も一部存在します。
私も妊娠初期から出産3週間前までアルバイトしていました。
でも、それは友人の会社に紹介してもらってのこと。
仕事の内容も、内勤で、書類の集計といった内容でしたので
割とマイペースにできたからよかったのでしょう。周りの人に理解があれば
妊娠初期から半年、といった期間限定でやとってもらることは
可能ではあると思います。
妊娠中は新しく仕事探しをしても、理想的な仕事に出会えないことが多いです。そのため、前の職場の人を頼ってみたり友人に相談してみたり、人脈を駆使するのも1つの手でしょう。
近しい人のほうがあなたのことをよく知っているので、妊娠中でも特技や経験を活かしてくれる仕事に出会えるかもしれません。
クラウドソーシングサイトで在宅で働ける仕事を探す
クラウドソーシングサイトとは、仕事を発注する「クライアント」と仕事をこなす「ワーカー」を引き合わせる、お仕事マッチングサイトです。副業として利用している方が多く、主にパソコンやスマホで作業をする在宅ワークが掲載されています。
代表的なクラウドソーシングサイトを5つほど紹介します。
- クラウドワークス
- ランサーズ
- クラウディア
- ママワークス
- ココナラ(coconala)
自分がもつ知識やスキルを活かし、初心者でもはじめやすいのが特徴です。興味のある方は1度サイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
妊娠中に働く際の注意点
多くの妊婦は、出産予定日の6週間前になると産前休業に入ります。それまでの働くなかで、気をつけなければいけない注意点を以下にまとめました。
- 重たいものは持たない
- 立ち仕事は避ける
- 車や自転車の運転は控える
- ストレスを貯めず、自分の体調を第一優先で
安全に働くことができるよう、守るべき注意点を紹介します。
重たいものは持たない
勤務中にわざわざ人を呼ぶことに気が引けて「これくらい大丈夫」と、無理をしていませんか。妊娠中に重たいものを持つことで子宮の収縮がうながされ、切迫早産や流産につながりかねません。周囲に妊娠していることを伝えているのであれば、遠慮せずサポートしてもらいましょう。
立ち仕事は避ける
仕事探しをするなら、アパレルや販売系のサービス業は避けるべきです。販売の仕事は基本的に立ち仕事で、座ってできる作業を希望しても異動できません。
車や自転車の運転は控える
妊娠中は車や自転車の運転は避けるべきです。眠気や急な体調不良などで、危険をともなう可能性があります。どうしても運転しなければいけない場合は、スピードの出し過ぎや滑りやすい雨の日は乗らないことを徹底し、リスク回避をはかりましょう。
ストレスを貯めず、自分の体調を第一優先で
経済的な不安を補うために仕事をはじめても、逆にそれがストレスとなってしまっては意味がありません。何よりもお腹の赤ちゃんと自身の体調を最優先に考え、条件の合う仕事に出会えたらラッキーくらいの姿勢でのぞみましょう。
お金を稼ぐことはもちろん大事ですが、働きながら健康的な妊娠生活をおくることができるのかどうかを常に頭に入れておくべきです。
妊娠中でもできる仕事はあるけど、無理は禁物!体調に合わせて働こう
妊娠中の無理は禁物!仕事をしたい方は、在宅ワークがおすすめだよ。
妊娠中の仕事探しはスムーズにいかないことが多く、自分に合った求人を見つけるのが難しいです。とはいえ、妊娠中でもできる仕事がまったくないというわけではありません。
短期のアルバイトであれば一定期間だけという条件のもとで効率よく働くことができ、企業に就くことが難しければ自分で仕事を獲得していく在宅ワークという方法もあります。
妊娠というライフステージをあまりマイナスにとらえるのではなく、大切なのは今の自分にできる仕事は何かをよく見極めることです。お腹で赤ちゃんを育てながら仕事との両立を叶えるには、周りの手を借りつつ無理のない範囲で働くことを目指しましょう。
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