妊娠中は仕事のミスが多い・増えるって本当?経験者が語る原因と対策について

妊娠出産
正元香菜子
正元香菜子

妊娠中は仕事のミスが増えるって本当?

妊娠をしても仕事を続ける人は少なくありません。一方で「妊娠してから仕事のミスが増えた気がする…」と悩む人もいるでしょう。

妊娠中は集中力が低下しやすく、実際に「仕事のミスが増えた」と悩む声も多く存在します。

そこで当記事では、妊娠中に仕事のミスが増える原因と対処法について解説します。

妊娠中は仕事のミスが多い・増えるって本当?経験者が多数!

お腹で赤ちゃんを育てながら、妊娠中のさまざまな不調をかかえて仕事を続けるのは大変です。「妊娠を言い訳にしたくない」と頑張ってはみるものの、実際はうまくいかないと悩むこともあるでしょう。

妊娠中も仕事をしている人の中には、

  • とっさに言葉が出てこない
  • 話の内容が理解できない
  • 頻繁に物をなくしたり忘れたりする

など、普段しないような「うっかりミス」が増えてしまい困っているという方も多いのではないでしょうか。

実は、同じような悩みを持っている妊婦さんは多いです。

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https://twitter.com/sawa09nag/status/1273420698036236288?s=20

妊娠中は心身ともにさまざまなマイナートラブルが起こり、時には仕事に影響が出てしまうこともあります。

妊娠中にミスが増える原因はホルモンバランスの乱れ?主な症状

妊娠中はホルモンバランスの乱れや血液量の変化により、自律神経が乱れやすくなるといわれています。決して自分の不注意だけが原因でミスを起こしているわけではないのですが、こうしたマイナートラブルが起こりやすいことは広く知られていないのが現状です。

周囲に理解してもらうためにも、まずはどんな症状が仕事に影響をきたしているのかを1つひとつ見ていきましょう。

  • 物忘れ
  • 注意欠乏・集中力低下
  • めまい・たちくらみ

物忘れ

大きいお腹で息苦しさをともなう妊娠後期は、夜間の睡眠が十分にとれず慢性的な寝不足状態に陥ることがあります。これは前述したホルモンバランスが原因の1つで起こります。

妊娠中は女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが普段より多く分泌されることで、自律神経が大きく乱れ、規則的な生活リズムを維持しにくくなってしまうのです。

生活リズムの乱れや慢性的な寝不足は、物忘れの症状を引き起こします。仕事中にこまめな休息をとったり、忘れないようメモを取る癖をつけたりするなどを意識しましょう。

注意欠乏・集中力低下

妊娠による脳機能への影響は医学的に解明されていない部分が多くありますが、一方で「一時的な記憶力の低下や物ごとを順序立てて遂行する能力の低下」も報告されています。
参考:慶応大学医学部

とくに、妊娠初期はつわりによる身体の不調で意識が体調面に向いてしまいます。その結果、仕事に集中できなくなるという状態が起こりがちです。

めまい・たちくらみ

妊娠中期はいわゆる「安定期」と呼ばれますが、お腹が膨らみはじめると長時間の立ち姿勢がつらくなってきます。また貧血や動悸が起こり、疲れを感じやすくなるでしょう。

貧血は、悪化するとめまいや立ちくらみといった症状の原因になります。

また、無理によるお腹の張りは早産のリスクを高めてしまうといわれており、すぐに安静を保てる環境を整えておくことが大切となります。

妊娠中に仕事でミスが増えてしまったときの対処法

前提として、妊娠中に仕事のミスが生じるのは自分だけのせいではありません。

「マミーブレイン」という言葉をご存知でしょうか?出産の前後に脳が5%ほど萎縮するという現象のことを指し、これにより妊娠中は「1つのことに集中できない」「集中力が維持できない」という症状が起こるとされています。

周囲の理解を得つつ無理なく働ける環境を目指すために、ミスを起こしてしまった際の対処法を考えていきましょう。

  • 業務量を調整する
  • メモや二重チェックでうっかりミスを防止する
  • 定期的にリフレッシュタイムをとる
  • ミスを怖れすぎない

業務量を調整する

妊娠による集中力低下は誰もが起こりうる症状です。このような状態で以前と同じ業務量をこなすのは難しいでしょう。

自覚症状はないものの、筆者は長時間の立ち仕事により妊婦健診で子宮頸管長が短くなっていることを指摘されことがありました。

上司に相談したことで、立ち仕事から座り作業に変更をしてもらうことができましたが、早めの段階で交渉しておくと安心です。妊婦にとって安静でいられる環境作りはとても重要。何か起こる前に職場と相談しておきましょう。

メモや二重チェックでうっかりミスを防止する

物忘れが多くなることを理解し「覚えているうちにメモを取る」「目につく場所に貼り付けておく」などの対策をすることも大切です。ミスが不安な場合は、他の人に二重チェックをお願いするのも1つの手でしょう。

注意力が落ちているなりに仕事を正確に遂行しようとする姿勢が、周りに好印象を与えてくれるケースもあります。

定期的にリフレッシュタイムをとる

フルタイムで働いている場合は、妊娠前と同じ休憩時間では体力的にも精神的にもリフレッシュが困難です。職場に休憩時間を分散してこまめに休めるよう工夫をお願いしたり、トイレ休憩で深呼吸をして頭をリフレッシュしたりしましょう。

また妊娠中に食べづわりの症状がある人は、一口サイズのお菓子をこまめに食べるようにし、糖分補給をして疲れを回復させるという対処方法もあります。

ミスを怖れすぎない

何度も同じミスを繰り返してしまうと「周りにあきれられてしまいそうで怖い」と悩むかもしれません。もちろん仕事上のミスはないほうがよいですが、あまり怖がり過ぎる・自分を責めすぎるのもストレスになってしまうため注意が必要です。

ミスを起こさないように原因と対策をしっかりしたうえで、繰り返してしまう場合は上司や同僚に相談し、サポートを得られないか相談してみることをおすすめします。

妊娠中のストレスは大敵です。必要であれば母健カードを医師に記入してもらうのもよいでしょう。

妊娠中の仕事がつらい、ミスが増えて怒られるのがこわいという場合は休んでみるのもあり

休職でなくても「1日休んでみる」「休息をとってみる」というのもおすすめです。

「経済的に休職は難しい」「産休ギリギリまで働きたい」という方もいるでしょう。とはいえ、仕事自体がストレスとなってしまっては自分の身体にもお腹の赤ちゃんにも悪影響を与えてしまいます。

たまには有休を使って1日ゆっくり過ごしてみたり、体調が少しすぐれない日は休んでみたりなど、心と身体のケアを意識しましょう。

筆者も繁忙期や忙しい時期は時短勤務に変えてもらったり、公休日を増やしてもらうなど工夫をして心身のバランスをとったりという経験があります。リフレッシュを通して「また頑張ろう」と思えるようになるので、立ち直れるきっかけ作りを大切にしてみてください。

妊娠中に仕事のミスが多い・増えるのはよくあること!無理せず自分に合った働き方を模索していこう

妊娠してからなんとなくミスが多くなった…と、悩む人は多いです。しかし、妊娠中は注意欠乏や物忘れといった症状が起こりやすく、あなたが悪いわけではありません。

大切なのは、妊娠中はミスが多い・増えることがあるという事実を理解したうえで、失敗を防げるよう対策を行うことです。

1人でカバーしきれないときは、ミスは上司や周りに相談してみてください。

仕事と妊娠、どちらもうまく両立するのは本当に大変です。自分だけで解決できないトラブルは周囲に協力を仰ぎ、ストレスフリーなマタニティライフを目指しましょう。

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