はじめまして、正元かなこと申します。
よく「まさもとさん?」と聞かれますが、「しょうげん」と読みます。主人の姓ですが、かなり珍しい名字のようです。
私は現在、WEBライターという仕事をしています。子育てをしながら、複数のクライアントと契約。月17万円ほど頂いています(ありがたや)。
息子は現在3歳ですが、実は私の妊娠・出産は波乱万丈でした。切迫流産や未熟児での出産、息子が抱えた病気など。当時は会社員だったので、仕事の調整もバタバタだったのです。
今回は、私の妊娠〜出産までのお話を、かなりざっくりお話します。稀に「妊娠は病気じゃない」という言葉を耳にする機会がありますが、それは「妊娠したら出産できるのが当たり前」だと思っているからです。
妊娠しても、残念ながら出産に至らないケースもあります。妊娠も出産も、さまざまな奇跡の重なりだと思っています。
妊娠発覚から結婚
2016年4月、私は人材事業を展開する企業に営業職として入社しました。主な仕事内容は、法人への飛び込み営業と自社スタッフの就業支援です。
車で工場地帯を回り、ひたすら飛び込み・見込み企業への営業活動。大変な思いもたくさん経験しましたが、やりがいのある仕事に満足していました(給料も良かった)。
しかし2018年の夏。当時付き合っていた彼(現旦那)との間に、妊娠が発覚します。営業職だったことから、会社へは妊娠発覚後すぐに報告しました。
彼と入籍して幸せ絶頂!ですが、ここから大変な妊婦生活がはじまったのです。
妊娠初期で不正出血
私は幸いにも「吐きづわり」がなく、妊娠以前の業務を続けていました。軽い吐き気やめまいはあったものの、周囲はあたたかくサポートしてくれました。
しかし、人材営業は残業が多く、ストレスを抱えやすい仕事です。また日中の運転にも不安を感じており、内勤への移動を希望しました。
ですが、なかなか内勤への辞令がないまま妊娠10週。するとある日、不正出血で緊急入院になったのです。
切迫流産で入院
担当医からは、「絨毛膜下血腫による切迫流産」と診断されました。切迫流産は、流産になりかけている状態です。絨毛膜下血腫とは、赤ちゃんを包む膜(胎嚢)の周囲に血液がたまることを指します。
妊娠初期や中期に、妊婦全体の0.5〜22%ほどの割合で見られるようです。多くは安静によって出血がおさまり、快方に向かうと説明を受けました。
仕事は2ヶ月ほど休職し、とにかく安静。入院中はトイレ以外、ベッドから立ち上がることも許されませんでした。実際に入院していたのは11日間。退院後は自宅安静でしたが、仕事が気になって仕方がありません。
私が担当医に「いつ出社できますか?」と聞くと、「あなたね、いつまでとかはわからない。このまま出血が続いたら、流産しますよ」と言われました。
妊娠後期にまた入院、緊急出産へ
赤ちゃんが心配な日々を過ごし、2ヶ月ほどで「もう大丈夫」と診断が下りました。よかったー!と安心したのも束の間。仕事復帰後は内勤になったものの、妊娠8ヶ月に入る時期に突如激しい腹痛を感じます。
夜中3時。痛みで目がさめた私は、腹痛が等間隔で起きていることに気づきました。「まだ妊娠8ヶ月。陣痛には早すぎる」と思いましたが、痛みも増して脂汗が出ます。
病院に状況を電話をすると「すぐに来てください」とのこと。実家に泊まっていたので父親を起こし、病院へ向かいました。
赤ちゃんの心拍が安定してないですね。このまま出産になるかもしれないので、NICU(未熟児などを専門)の設備がある病院を探します
私は頭が真っ白になりました。「え、妊娠8ヶ月で出産すんの?赤ちゃん大丈夫なん?」と不安が押し寄せます。
1,120グラムの小さな赤ちゃん
緊急入院になった翌日、幸い転院先が見つかり転院(はじめて救急車に乗りました)。到着後すぐに6人の看護婦さんに囲まれ、採血や赤ちゃんの心拍をチェックします。
すでに破水してます。お母さん、赤ちゃん苦しそうやから、このまま帝王切開で出産しますね。
あれよあれよとオペ室に。1時間ほどで、1,120グラムの小さなかわいい赤ちゃんが誕生しました。しかし、子供はそのままNICUへ。肺機能も未熟で、出産後2ヶ月の入院が必要となったのです。
息子が抱えた障害
息子には、「慢性肺疾患」という診断が下りました。呼吸がしずらい病気で、24時間の酸素吸入が必要でした。
鼻に酸素チューブをつけ、足に体内の酸素濃度を測る機材の装着も必須。肺の成長・機能の向上によって酸素補助が不要になるころ、息子は生後10ヶ月になっていました。
妊娠・出産は当たり前ではない
現在、息子は元気に成長しています。ですが早産による発達の懸念から、定期的な通院が続いています。
私は自身の経験を通して、「妊娠したら出産」ということが当たり前ではないことを実感しました。事実、切迫流産のとき、お見舞いに来てくれた経産婦の友人も「流産ってほんまにあるんや」と驚いていました。
妊娠・出産は、当たり前ではありません。そして出産できなくても、それは母体だけが悪いわけでもありません。またつわりの有無やつらさも、人それぞれ違います。
妊婦さんへの周囲の目って、きつい人もいるんです。妊娠中、マタニティーマークをつけた妊婦が男に蹴られたっていうニュースを見て震えたこともあります。
周囲との助け合いが大切
妊婦さんが安心して生活するためには、周囲のサポートや助け合いが大切です。特に仕事をしている場合、上司や同僚の気遣いが重要になります。
妊娠は病気ではないですが、甘えでもありません。妊娠を素直に喜び、適切なサポートができる勤務先が、今後増えてくれればよいなと祈っています。
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